「ハリのあるバストを作る」というのは、多くの女性の目標なのではないでしょうか。
この目標を実現するために、食べ物はどれくらいの影響を与えるのか、そして効果的だといわれている食べ物はどのようなものがあるか、取り上げていきます。
弾力があって若々しく、肌荒れなどもなく、上向きでかたちのよい、ハリのあるバストを実現するためには何が効果的なのでしょうか?
バストのハリと食事の基本的な関係
バストのハリと食事の基本的な関係からお話していきましょう。
まず、「これを食べていれば、確実にバストのハリが出る」「これを食べていれば、確実にバストのハリがよみがえる」という食べ物はないと考えてください。
食べた食べ物は体内で分解~吸収されるものですが、たとえバストのハリに良いといわれる食べ物を食べたとしても、それがそのまま100パーセントバスト部分に行くわけではありません。
また、人はさまざまな食べ物を食べますし、食べるべきです。何か特定の食品だけをとっている生活は、健康にも美容にもよくありません。
たとえば、「キャベツがバストのハリを出すのによい」といわれていたとしても、キャベツだけを食べていればそれでよいというわけではありません。
バストは「風船」に例えられ、バストの皮膚は風船本体、脂肪や乳腺はその中にある空気と考えることができます。
ですので、中の空気(脂肪や乳腺)を増やせば、それだけ風船(皮膚)はのびますし、ハリを得ることもできます。
「食べ物によってバストのハリを確実に出したい」ということであれば、ハイカロリーな食べ物を摂取して脂肪をつけることでバストのハリを出せます。
実際、極端なやせ型で栄養が圧倒的に足りていないことによる小胸やハリのないバストに悩んでいる場合は「脂肪をつけること」が解決策となりえます。
しかしそうではない場合は、バストのハリを得つつもひきしまったボディラインも両立したいと考えることでしょう。
ですから、今回はハイカロリーなものを食べてバストのハリを得る方法以外で、効果的な食べ物について考えていきましょう。
やっぱり王道!大豆製品を食べよう
「バストのハリを出す食べ物」「バストのサイズをアップする食べ物」を考えたとき、その筆頭として挙がってくるのは「大豆(大豆製品)」です。これについてまずは取り上げていきましょう。
大豆がバストのハリやサイズアップに効果的だといわれているのは、大豆イソフラボンが含まれているからです。
大豆イソフラボンとは大豆がもともと持っている成分で、1930年代にはすでにその存在がわかっています。
その古い歴史の中で多くの研究がされてきた大豆イソフラボンですが、特にバストとの関わりがよく指摘されている成分でもあります。
その理由は、大豆イソフラボンの持つ働きにあります。
女性ホルモンの働きに似ている
バストを育て、ハリを出すためにも使われているホルモンに、エストロゲンがあります。
エストロゲンは女性ホルモンのうちの1つであり、女性らしい体つきを作っていくことに寄与します。
エストロゲンは卵胞ホルモンとも呼ばれ、髪の毛や肌に潤いを与えたりつややかさを与えたり、動脈硬化のリスクを下げる役割も持っています。
何より、バストを育てることにも関わっています。
そして大豆イソフラボンは、このエストロゲンと非常によく似た働きをするのです。
このような働きは「エストロゲン様作用(えすとろげんようさよう)」と呼ばれており、植物でエストロゲン様作用を示すものは「植物性エストロゲン」と呼ばれます。
つまり、大豆イソフラボンは女性ホルモンであるエストロゲンと似た働きをすることによって、バストにハリやツヤをもたらす手伝いをするわけです。
大豆イソフラボンとバストの関係を取り上げるときによく、「大豆イソフラボンはバストアップに効果的」という記述がされますが、「ハリ」や「ツヤ」をアップさせるために有効であるということなのです。
さらに、大豆イソフラボンがバストアップに効果的だといわれている理由は他にもあります。
エストロゲンの働きをコントロールできる
エストロゲンは非常に有能な女性ホルモンではありますが、たくさん出れば出るほどよいというものではありません。
エストロゲンの分泌量が多すぎると乳がんになるリスクが増えると考えられていますし、バランスが崩れれば別の体調不良が起きる可能性もあります。
しかし、大豆イソフラボンはエストロゲン様作用を示す成分でありながら、エストロゲンの働きや分泌量を無分別に増やすものではないという特徴を持っています。
エストロゲンの量が足りないときには大豆イソフラボンはエストロゲンと似た効果を示し、エストロゲンの量が増えすぎていたり働きが強すぎたりする環境下においては逆にこれを抑える力を持っているのです。
つまり、大豆イソフラボンはエストロゲンの働きをコントロールする能力がある成分だということです。
このような特徴を持つため、大豆イソフラボンは比較的安全性の高い成分だと考えられています。
バストアップ、あるいはバストのハリを出すことを目指す人たちにとって、大豆製品がおすすめだといわれるのはこのためです。
大豆イソフラボンも万能では無い
これまでで大豆イソフラボンの効果を説明しましたが、まったく問題のない成分であるかといわれるとそうではありません。
第一に、「大豆イソフラボンは本当にエストロゲンと同じような効果を示せるのか」という問題が出てきます。実のところ、大豆イソフラボンはエストロゲンの1000分の1~10000分の1程度の強さしかありません。
強すぎないから安心とする捉え方もありますが、言い換えれば「大豆イソフラボンがエストロゲンの代替品として完璧なものであるとはいえない」ということにもなります。このため、大豆イソフラボンを過信するのは禁物です。
もう1つ留意しておきたいのが、「大豆イソフラボンにも摂取限度量がある」という点です。
大豆イソフラボンは1日に75ミリグラムまでが摂取限度量であるとされています。
食品からとる場合はそれほど気にしなくてもよいのですが、サプリメントで摂取している人はその量に注意をしたいものです。
キャベツを食べてハリアップ!?
「大豆イソフラボン」ほどではありませんが、よく話題にあがる成分としてボロン(ホウ素)があります。
これはキャベツやアーモンドによく含まれている成分です。
ボロンは「エストロゲン様作用」を示すものではありませんが、エストロゲンの分泌を促してくれる成分でとして注目を浴びています。
ボロンをとることでエストロゲンの分泌が促され、そのエストロゲンがバストのハリを作ってくれるというのが、ボロンがバストに良いとされている理由です。
熱に弱い成分の為、ボロンがよく含まれているキャベツは加熱をしないで食べるのがよいとされています。
ただ「ミネラル類は加熱しても失われにくい栄養素の為、その一種であるボロンもまた熱に強い」とする意見もあります。
どちらの意見が正しいかを判別することは難しいですが、加熱をしない生の状態で食べた方が無難だといえるでしょう。
三大栄養素のたんぱく質も重要!
最後に取り上げておきたいのが、たんぱく質です。
たんぱく質は、人間が生きていくうえで欠かすことのできない非常に大切な栄養分で、「糖質(炭水化物)」「脂質」と合わせて三大栄養素と言われています。
このたんぱく質は、免疫力を向上させ、強い骨を作ることに役立ちます。また肌を美しく保ち、筋肉の原材料ともなります。
肌を美しく保つことは、ハリのあるバストをつくることに直結していますし、筋肉の原材料となれば胸筋をつけることに関わってきます。
胸筋がつけばその分だけ胸のサイズがアップし、また、胸筋をつけるために必要不可欠な「運動」は、肌の新陳代謝を活性化させ、若々しいバストをつくることに役立ちます。
運動によってつくられる「胸筋」はバストに対して非常によい影響を与えますが、たんぱく質はその胸筋の素材となるのです。
どれだけ運動をハードに行っても、たんぱく質を摂取していなければ胸筋をつくることはできません。
たんぱく質は鶏肉や乳製品によく含まれているので、積極的にとっていくとよいでしょう。
また、今回紹介した大豆製品の多くはたんぱく質を含む食べ物でもあります。
これらも日々の食事に取り入れていくようにしましょう。
繰り返しになりますが、「これだけを食べていればバストのハリはいつまでも失われない」「これを食べていれば、バストのハリがよみがえる」という食べ物はありません。
しかし、バストのハリによい影響を与えるといわれている食べ物はたしかに存在します。
キャベツや大豆、鶏肉や乳製品など、身近な食品が多いですので、是非食事に組み込んでいきましょう。