ブラジャーをつけたとき、カップの外側からはみ出てくる脇肉。
しかし、この脇肉対策のためのブラジャーが販売されています。
非常に優秀な力を持つこの「脇肉対策ブラジャー」ですが、このようなブラジャーを着ければ本当に脇肉をなくすことができるのでしょうか?
脇肉対策のブラジャーで脇肉の移動をさせることは可能?
まずは「脇肉対策のブラジャーを着けることによって、脇肉をなくすことができるかどうか」について考えていきましょう。
脇肉を移動させ、バストをとどめることはできる
脇肉対策のブラジャーは脇の方に流れて行ってしまいがちなバストを胸の中央部に押しとどめることができます。
また、脇高設計で作られていることが多く、バックスタイルも非常にきれいにみえます。
背中からみたときに「ブラジャーのベルトの上に脇肉が乗っている、ブラジャーのベルトの下から脇肉がはみ出ている」というような状況には極めてなりにくく、背中にお肉の段差が生じにくいのです。
脇肉対策のブラジャーを、正しいサイズ感でつけているあいだは、脇肉の存在がほとんど気にならなくなる場合さえあります。
脂肪の位置を一時的に動かし調整することで、美しいボディラインをつくることができるのです。
コルセットほど強力なものではありませんが、脇肉対策のブラジャーもまた、一種の補正下着的な側面を持つものです。
こういった意味で、脇肉対策のブラジャーは「脇肉をなくすことができる」といえるでしょう。
効果は一時的なので、脇肉対策のブラジャーの評価は解釈によって異なってくる
商品にもよりますが、基本的には脇肉対策のブラジャーには大きな効果を期待することができます。
特にバッグスタイルの美しさは、ほかの一般的なブラジャーと分けて考えられるべきものです。
ただ、脇肉対策のブラジャーが「脇肉そのものをなくせるか」という点で見ると疑問が残ります。
脇肉対策のブラジャーを着けているあいだは、たしかに脇にあるお肉を中央部分に寄せ集め、流れていきそうなバストをとどめることはできます。
これによって美しいバックスタイルを作りだしますし、またバストを支えるために存在するクーパー靭帯を守るためにも役立ちます。
脇肉対策のブラジャーを着けているときと着けていないときでは、見た目の印象が大きく異なります。
ただ、脇肉対策のブラジャーの効果には永続性はありません。
ブラジャーを外してしまえば、脂肪はまた元の位置に戻ってしまうのです。
脇肉対策のブラジャーによる補正は、あくまで「脇肉対策のブラジャーを着けているときの補正」にすぎず、根本的な意味で脂肪を移動させて体型を変えているわけではありません。
「コルセットを着けることによって、脂肪や内臓の位置が変わった」とする説は確かにありますし、補正下着を着け続けることはダイエットに繋がるという研究結果も出されてはいます。
ただ、補正下着によって脂肪や内臓の位置を根本から変えるほどの着け方というのは、健康被害に繋がる科可能性もあり、諸手を挙げて推奨できるものではありません。
補正下着による脂肪の移動自体を一概に否定することまではできませんが、一般的な脇肉対策のブラジャーをごく一般的なやり方で着けていたときに、ここまでの効果を期待することは難しいと考えるのが妥当です。
このような観点から見た場合、「脇肉対策のブラジャーには、脇肉をなくす効果はない」ということになります。
「一時的に脇肉をなくして補正することはできるものの、永続性は基本的にはない」と判断するのが、脇肉対策のブラジャーに対する評価だといえます。
このため、一時的に補正することを、脇肉をなくすことと捉えられる人にとっては脇肉対策のブラジャーはたしかに効果のあるものですし、「脇肉そのものを無くしたい」と考える人にとっては脇肉対策のブラジャーの評価は低いものとなるでしょう。
脇肉対策のブラジャーの特徴について
このように「脂肪をなくす」ことに対しては評価が分かれる脇肉対策のブラジャーですが、その補正力が高いことについては異論をはさむ人はいないでしょう。
現在は脇肉対策のブラジャーを出しているメーカーも非常に多く、それぞれが工夫をこらした脇肉対策のブラジャーを打ち出しています。
ただ、どのようなメーカーが出す脇肉対策のブラジャーでも、下記のような共通している部分はあります。
- 脇のベルトが太く広く作られている
- バストの脂肪を胸の中央部分にとどめるキープ力がある
- 脇のお肉を胸のところに寄せて盛るホールド力がある
脇のベルトが太く広く作られている
脇肉対策のブラジャーは脇のベルト(サイドベルト)が太く幅広く作られています。
これはどの脇肉対策のブラジャーでも共通していることであり、大きな特徴だといえます。
一般的なブラジャーは、脇からベルトまでの距離が遠く、脇の下の地肌が広く見えるようになっています。
しかし脇肉対策のブラジャーの場合、脇の直下あたりにまで布がきていて、非常に幅広です。
この幅は、後述する「キープ力」「ホールド力」にも深く関わってきます。
これによって胸全体を覆い、バストの脂肪が脇の方に流れてしまうことを防止できるようになっているのです。
ベルトが太く広く作られているため、脇肉対策のブラジャーを付けたとき、ブラジャーは背中側でU字型になります。
この「U字型の背中」は、単純に外見上の違いをもたらしているだけではありません。
背中の3分の1ほどまでブラジャーが覆うことになりますので、お肉にブラジャーが食い込むことによってできる段差が目立たなくなります。
体のラインが出るような洋服を着る際には、脇肉対策ができるブラジャーが大きな意味を持つのです。
バストの脂肪を胸の中央部分にとどめるキープ力がある
私たちのバストは、非常に柔らかいものです。
クーパー靭帯によって支えられてはいますが、クーパー靭帯が切れたり伸びたりすればバストのかたちは崩れ、脇やお腹の方に脂肪が流れてしまうことになります。
しかし脇肉対策のブラジャーは、そのような脂肪の動きをしっかりととどめ、バストの脂肪を体前面でキープします。
脇肉対策のブラジャーの多くは立体製法で作られており、着け心地の快適さやキープ力を持たせています。
ポリエステルのような伸縮性と強度に優れる化学繊維で作られたサイドベルトによって、パワフルなキープ力が期待できるのです。
脇のお肉を胸のところに寄せて盛るホールド力がある
さらに、脇肉対策のブラジャーには「脇の肉を寄せて、胸に集める」というホールド力を期待することもできます。
脇の方から脇肉をぐっと寄せて、それを胸の脂肪として盛り付けることができるようになっているのです。
集められた脇肉は、強力なホールド力とキープ力によって、胸部前面に留まります。
このため谷間がまったくできないという人であっても、脇肉対策のブラジャーをつけることで谷間を作ることができるようになる可能性も高いのです。
このように、脇肉対策のブラジャーには一般的なブラジャーとは異なる機能性を発揮します。
「脇高設定が基本である」ということからデザイン性の面では制限が出てきますが、それでも現在はいろいろなデザイン・カラーバリエーションが存在します。
一般的なブラジャーよりも高価な場合も多いですが、いろいろ見比べてみて、自分の好みとお財布に合うものを選ぶとよいでしょう。