バストにハリを与えるための方法は数多くあり、バストケアクリームもまたそのうちの一つです。
今回はこのバストケアクリームとバストのハリについてとりあげていきます。
バストケアクリームでハリを与えることは可能?
バストケアクリームを含むスキンケア用品は「医薬品」「医薬部外品」「化粧品」のどれかに分類されます。
「医薬品」とは、病気の治療を目的とした薬のことで、厚生労働省より配合されている有効成分の効果が認められたものです。
「医薬部外品」とは、厚生労働省が許可した効果・効能に有効な成分が一定の濃度で配合されているもので、治療というよりは防止・衛生を目的に作られています。
「化粧品」とは、医薬部外品と比較してもさらに効能・効果が緩和で、お肌を清潔にしたり、美化したり魅力をますためのものです。
それぞれ厚生労働省が定める薬事法により、効果効能の範囲が決められていて、定められた効果効能の範囲以上の宣伝文句を使用してはいけません。
そして、医薬部外品に分類されるバストケア用のクリームの場合は、皮膚を健やかに保つ・皮膚にうるおいを与える・皮膚を保護する・皮膚の乾燥を防ぐ、といった表現が認められています。
バストケアクリームにはそれぞれ製品ごとに特徴がありますが、その多くは皮膚を健やかに保ち、うるおいを与え、皮膚を保護する効果があります。
乾燥したお肌に水分を与えてカサつきを抑えてくれますので、バストケアクリームを使えばバストにハリを与えることができるでしょう。
バストケアクリームでできること、できないこと
ここからはより細かく「バストケアクリームにできること、できないこと」について見ていきましょう。
「ハリを与える」や「肌を保護する」と謳うことのできるバストケアクリームですが、「医薬品」ではない以上、効果・効能には限界があります。
よく勘違いされますが、「ハリを与えること」と「バストアップをすること」はイコールではありません。
どちらもバストに対して作用することではありますが、バストケアクリームの場合は「ハリを与えること」はできても、「バストアップをすること」はできないのです。
バストアップは体の内部に直接働きかけることですし、化粧品や医薬部外品には特定の部位に対して作用する効果を謳うことは認められていません。
このためバストアップクリームと謳っているものであっても、当然それにはバストアップ効果は期待できません。
それほど強力なものであるのなら、市販品のバストケアクリームの域を逸脱しているといえるからです。
また、「ハリを与えること」については言及は可能ですが「この1本のバストケアクリームを使うだけで、どんなに年老いたバストであってもみるみるよみがえって10代の肌になれるほどにハリが出る!」などのような極端な謳い文句を使うことはできません。
バストケアクリームの場合、効き目が緩やかな化粧品はもとより、それよりも効果が高いといわれている医薬部外品であってさえ、極端な表現をしてはならないという制約を受けます。
化粧品や医薬部外品が働きかけられる場所や皮膚の深度は決まっているため、「バストケアクリームをつけさえすればバストサイズはアップするし、どんな肌であってもハリが必ずよみがえる」とまではいえないのです。
バストケアクリームはたしかに有用なものではありますが、効果・効能には限界があると考えるべきでしょう。
バストケアクリームの成分について~保湿成分
次はバストケアクリームの成分について考えていきましょう。
バストケアクリームによく含まれているものとしてコラーゲンとヒアルロン酸があります。
またこれらは、私たちの肌に含まれている成分でもあります。
しかし、この成分が「肌の内部にあるとき」と、お肌に「塗布」するというかたちで取り入れた場合とでは担う役割が違います。
肌の内部に存在する「コラーゲン」「ヒアルロン酸」
お肌の内部にこれらの成分が存在するときは、肌のハリやツヤを保つために非常に有効に働きます。
特にコラーゲンは真皮のうち、水分を除けば70パーセントを占めている大切な成分です。
そしてこのコラーゲンを結び付けている繊維として、「エラスチン」という成分もあります。
エラスチンは真皮のうちの5パーセント(水分を除いた数字)を占めています。
そして、これらの「コラーゲン」と「エラスチン」の隙間をしっかりと埋めているのが「ヒアルロン酸」です。
コラーゲンは肌の手触りに非常に大きな影響を与えます。これが網目状に存在しているため、肌の弾力が保たれているのです。
触ったときにぷるぷるしたり手を押し戻したりする感覚は、このコラーゲンによってもたらされているところが大きいといえるでしょう。
エラスチンは、繊維のうちのひとつであり、コラーゲンとともに存在しています。
そしてヒアルロン酸は、ゼリー状となっているもので、弾力性が高く、真皮を安定させることもできます。
この「ヒアルロン酸」「コラーゲン」「エラスチン」が互いに協力し合って、私たちの肌を維持しているのです。
塗布というかたちで取り入れる場合の働き
バストケアクリームには、コラーゲンやヒアルロン酸がよく含まれています。
体の内部では今お話ししたように「弾力を保つためのもの」「美しく若く、かたちのよいバストをつくるためのもの」として活躍しますが、外から取り入れるコラーゲンやヒアルロン酸などはまったく違う働きを示すようになります。
コラーゲンやヒアルロン酸を外から「塗布」というかたちで取り入れた場合は、「保湿成分」として働きます。
肌を乾燥から守り、みずみずしくし、ダメージを受けにくい肌にしていくのです。
肌にハリを与えることでも非常に有用ですが、肌に塗ったからといってそれが直接肌内部のコラーゲンやヒアルロン酸になるわけではありません。
バストケアクリームが作用できるのは角質層までですから、それ以上に成分が浸透していくわけではないのです。
この点については勘違いしないようにしたいものです。
バストケアクリームの使い方と選び方
現在は多くのバストケアクリームが販売されていますので、どうせ使うのであれば、より効果的に使いたいものです。
そのコツが「バストケアマッサージと合わせてバストケアクリームを使っていく」というものです。
バストケアマッサージとは、胸に施すマッサージを行います。
一般的なバストケアマッサージを行っていけばよいのですが、商品によっては有効なバストケアマッサージ方法を紹介しているものもあります。
特定のバストケアマッサージ方法が書かれているのであれば、それに従うようにしましょう。
しかし、バストケアマッサージが、バストのハリやサイズにどれくらいの影響を及ぼすかはなかなか数字を出しにくいところではあります。
なぜなら、バストケアマッサージをした場合としていない場合を比べるためには、サイズも条件もまったく一緒にしなければなりませんので、なかなか現実的とはいえません。
「違い」を明確にすることは難しいのです。
しかし、きちんと行うバストケアマッサージはバストに良い影響を与えるといいますから、取り組んでみるのもよいでしょう。
また、バストにハリを与えることのできるバストケアクリームは、同時に「マッサージを円滑に進めるための道具」にもなります。
バストケアマッサージはどうしても皮膚に強い力がかかってしまいがちですが、バストケアクリームは肌を守り、この刺激を和らげることができます。
また、バストケアクリームにはよい香りがするものもあり、心身をリラックスさせてくれる効果も見込めます。
バストケアクリームを選ぶ場合、まずは成分をチェックしてアレルゲンが入っていないかを確かめるようにしてください。
また、長く使っていくものですから、お財布に優しいものを選ぶ必要もあります。
そして、バストケアクリームを選ぶ際に特に重要なことは、根拠がない極端な謳い文句には惹かれないようにすることです。
たとえば、「これを使えばバストが若返って20代のようなバストになる」などといったサイトの商品は避けるようにした方がいいでしょう。
とはいえバストケアクリームの持っている効果は、非常にありがたいものです。
適宜使って、ハリのあるバストを作っていきたいものですね。