「垂れてしまった胸」を治すことは非常に難しいことですが、胸が垂れることを「予防すること」はできます。
今回は、自分でできる胸の垂れの予防方法について取り上げます。
胸が垂れる原因~避けられるもの、避けられないもの
胸が垂れる原因は複数あり、そのなかには避けられるものと避けられないものがあります。
まず、避けられないものとしては以下の2つが挙げられます。
- 加齢によるもの
- 妊娠~出産~授乳~卒乳によるもの
「年をとること自体」を食い止めることはできません。
そして、年をとるということは、体のさまざまな部分が若いころと違ってくるということでもあります。
体の中に存在して胸のハリを出すコラーゲン量は落ちていきますし、閉経によるバストの変化は避けることができないものです。
このような「老化」は、遅かれ早かれ、必ずだれにでも訪れるものです。
また、妊娠~出産~授乳~卒乳による胸の変化も、避けることはできません。
もともとバストは乳児に母乳を与えるための器官ですし、そのために発達します。
妊娠から卒乳までの間女性の胸は大きく育ちますが、必要がなくなればまた元のサイズに戻っていきます。
ただ、「胸が大きくなっているとき」に伸びてしまったクーパー靭帯は元の長さに戻ることはありません。
クーパー靭帯は胸を支える組織ですから、これが伸びたり損傷したりしてしまった場合、胸はどうしても垂れた状態になってしまうわけです。
加齢による変化はだれにでも起こるものですし、妊娠~出産~授乳~卒乳による変化も止めることができないものです。
ただ、加齢による変化自体は避けることはできないものの、さまざまな対策を打つことで、若々しい状態でいられる期間を伸ばすことはできます。
「胸の垂れを予防する方法」として取り上げられるのは、主にこの、若々しい状態でいられる期間を長く保つための方法だと考えてください。
運動をしよう
運動は新陳代謝を活性化させ、ボディラインを美しくさせるために非常に有用です。
運動をしている人の肌は非常に美しく、また若々しく見えます。単純に胸の垂れを防ぐだけでなく、きれいでシャープなボディラインをつくるという意味でも役立ちます。
「バストを保つこと」に重点を置くのであれば、胸筋を鍛えることを意識するとよいでしょう。
胸筋は胸の脂肪を支える土台のようなもので、クーパー靭帯と同様に重要なものです。
あくまで「靭帯」であるクーパー靭帯は自分の意思で鍛えることはできませんが、胸筋ならば自分の意思で鍛えられます。
そして運動を行う際は必ずブラジャーをつけてください。
運動をしているとき、胸は非常に激しく揺れ動きます。
ブラジャーをつけないままで運動をしていると、クーパー靭帯が損傷しやすくなりますので、スポーツ用のブラジャーを着用しましょう。
食事を見直そう
「○○という食べ物は、バストによい」という話はよく聞くのではないでしょうか。
「○○」には、よく「大豆イソフラボン」「ボロン」「たんぱく質」などが入ります。
この意見は正しいものです。大豆イソフラボンは女性ホルモンであるエストロゲンに似た働きを示しますし、ボロンはエストロゲンの分泌を活性化させてくれるものです。
たんぱく質は肌や筋肉の建材となるものであり、特に運動をする人にとって重要です。
ただ「これさえ食べれば、ほかのことに気を付けなくても垂れが起きない」というものではありません。
バランスよくいろいろな栄養素をとっていくことにプラスして、これらの「胸によい食材」をとることを意識すべきです。
ダイエット中だからと急激に食事の量を極端に減らしたり油分を嫌いすぎたりすると肌トラブルを起こしやすくなり、老けやすくなる上にバストは育ちにくくなります。
バランスの良い食事を心がけましょう。
ストレスから身を守ろう
「ストレスが体を老けさせる」という話は、よく耳にするものではないでしょうか。
ストレスをため込んだ場合血行が悪くなります。
血液は、バストを含めてさまざまな細胞に栄養と酸素を届けるものです。
これらを受け取れなかった細胞は、良好な状態を維持することが難しくなります。
また、ストレスは「睡眠不足」とも繋がります。
ストレスがあって眠りにくくなることはよく聞く話ですし、また睡眠不足がストレスを加速させます。
このような悪循環から身を守るためにも、まずは「ストレスから身を守る方法」を考えるようにしてください。
一番良いのはストレス源を断ち切ることですが、それが難しい場合は、「自分自身でできるリラックス方法」を実践するようにしてください。
音楽を聞いたり、アロマを使ったりなどがその代表例です。
睡眠をしっかりとろう
「睡眠」は人間が生きていくうえでの基本の行動です。
良質な眠りは、私たちにさまざまな良い影響を与えます。
眠ることによってストレスが解消できますし、疲労も回復します。
体を健康に保ち、老化から守るという意味でも睡眠は非常に重要です。
成人の場合は、7~9時間程度の睡眠時間を確保するのが望ましいとされています。
また、22時~2時は肌のゴールデンタイムといわれ、この時間はしっかり眠っておきたいものです。
「忙しすぎてそんなに眠れない!」という人は、良質な睡眠を得られるように心がけてください。
寝室の環境を整えるたり、寝る2時間前には入浴を済ませたりするなどの工夫です。
また、目が冴えて眠れなくなってしまいますので、眠る直前にベッドの中でスマホを使うのはやめましょう。
ブラジャー選びがもっとも大切!
胸が垂れることを予防するための方法はいくつかありますが、ブラジャー選びがもっとも重要です。
前述したように、私たちの胸は「クーパー靭帯」によって支えられています。
しかしこのクーパー靭帯は胸が上下左右に振られることで損傷し、伸びたり切れたりします。
そして、一度損傷したクーパー靭帯は二度と復活させられません。
このため、クーパー靭帯をしっかりと保護し、サポートしてあげる必要があるのです。
そのときに力になるのが、ブラジャーです。
ブラジャーはバストをふっくらと包み込み、クーパー靭帯の伸びや切れを防ぐために有用なアイテムですから、自分のサイズに合ったブラジャーを選びましょう。
大きすぎるものではクーパー靭帯をうまくサポートすることができませんし、小さすぎるものは血行を妨げる原因になります。
そしてサイズと同時に用途も見直してください。
日中に使う場合は一般的なブラジャーを、夜に使う場合はナイトブラを、運動をするときにはスポーツブラを、というようにシチュエーションに合わせてブラを選んでいきましょう。
日中と夜と運動をしているときでは、それぞれ胸の動きが異なります。
日中はバストは重力の影響を受けて下に垂れようとしますし、夜寝るときは横に広がろうとします。そして運動時には上下左右に揺れ動きます。
シチュエーションによってバストの動きは異なりますので、それぞれの状況にあった機能を持つブラジャーが必要です。