「ナイトブラを使用したが効果がなかった…」といった口コミもあるようですが、そもそもナイトブラに期待する効果とはどのようなものでしょうか?
ナイトブラを着用しただけで、数か月後にBカップからDカップになることを期待しているなら、効果はないといえるでしょう。
また、下垂してしまったバストが、数か月後に元のバストになることを期待しても、やはり無理があります。
今回は、ナイトブラを着用する目的とその効果を詳しく解説します。
ナイトブラを着用する目的は何か?
女性にとってバストに関するお悩みは、人それぞれに色々なものがあると思いますが、共通の悩みとして、バストの下垂や形の崩れでしょう。
地球上で生活をしている限り、重力の縛りから逃れることはできません。
常に、全てのものが下方向へ引っ張られているのです。
バストも同じことで、重い大きいバストほど下に引っ張られる力が強くなります。
下方向へと引っ張られるバストを下から支えて形を維持するためと、バストラインを整えて保護するためにブラジャーが開発されました。
昼間の活動時はブラジャーの着用でバストはサポートされますが、重力は睡眠時にも容赦なくかかります。
大きなバストの人でも仰向けに寝ると、周囲(全方向)にバストが流れ、平べったいバストになってしまいます。
これは如何にバストが流れやすいかを表しています。
また、横向きに寝ていて寝がえりを打つ度に、両方のバストが右へ左へと引っ張られ、バストの位置を維持するクーパー靭帯に負担をかけ、下垂を早めてしまうことになります。
このように、バストは寝ている間にも崩れや下垂が進行するということです。
皆様もご存じのように、クーパー靭帯は一度切れたり伸びてしまったりすると元に戻ることはありません。
ナイトブラは睡眠中のバスト脂肪の流れを防ぎ、クーパー靭帯の負担を軽減させる目的でつくられたブラジャーです。
ナイトブラの4つの効果
ナイトブラは以下の効果が期待できます。
バストの形が崩れるのを防止
バストは24時間重力の負荷がかかるため、昼間だけブラジャーを着用してサポートしていても不十分です。
ナイトブラは寝ているときの体やバストの状態に合わせてつくられているため、バストが周囲に流れるのを防止して、バストの形を維持します。
クーパー靭帯を保護して下垂を防止
バスト下垂の大きな原因となるのは、クーパー靭帯が損傷を受けることです。
ナイトブラは就寝中の動きによるクーパー靭帯の損傷を防ぐ効果があり、バストの下垂を防止します。
美しいバストラインを取り戻す
脇に流れてしまったバストの脂肪を就寝中もバストの位置でキープし続けることで、再び元の位置に戻しバストラインを取り戻す効果があります。
バストアップ効果
流れてしまったバストの脂肪を元の位置に戻し固定させることで、バストラインを取り戻すとともに、バストアップ効果にもつながります。
ナイトブラを着用しても効果が実感できないのは何故?
冒頭でも述べたように、バストアップや下垂したバストを元に戻すことに関して、数か月程度ナイトブラを着用したからといって、効果を実感できるものではありません。
何故なら、現在のバストの形になったのは、おそらく何年、何十年もかけて徐々に変わってしまった結果ともいえます。
それを数か月で戻すというのはとうてい無理なことです。
ナイトブラを着用する重要な目的は、バストの崩れを防止することとクーパー靭帯の保護にあります。
これは、目に見える効果を期待するものではなく、現在のバストの状態を維持し続けることなのです。
そして、使い続けているうちに、脇に流れた脂肪を元のバストの位置に戻し固定することで少しずつ元の形を取り戻し、バストアップにつなげるというものです。
それには、当然ながらナイトブラだけでなく日中用のブラジャーとの相乗効果があって初めて実感できるものです。
さらに、日中用とナイトブラを併用しても、間違った着用をしている場合はその効果も期待できません。
ナイトブラを効果的に着用する4つのポイント
自分に合ったサイズのナイトブラを選ぶ
ナイトブラのサイズが自分のバストに合っていなければ効果は期待できません。
バストサイズよりもナイトブラが小さい場合は、バストを窮屈に締め付けてしまうため睡眠の妨げになるばかりでなく、バストを潰し形が崩れる原因にもなってしまいます。
また、サイズが大きい(緩い)ナイトブラは、しっかりバストをサポートすることができません。
ナイトブラを正しく着用する
ナイトブラは寝た姿勢でバストをサポートする構造になっています。
そのため、下から支える日中用のブラジャーと同じように着用しては、効果がないことがあります。メーカーが提示する正しい着用方法で着用することが大切です。
着け心地だけを重視したナイトブラは補正力が弱い
睡眠の妨げになるほどサポート力が強いものはおすすめできませんが、着け心地だけを重視したナイトブラはサポート力が弱くなってしまいがちです。
着け心地とサポート力を兼ね備えたブラジャーを選びましょう。
日中用のブラジャーも正しく選んで正しく着用する
ナイトブラは就寝時のためのものです。
日中用のブラジャーが合っていない場合は、ナイトブラだけが性能が良くても効果がありません。
まずは、日中用のブラジャーが自分のサイズにしっかり合っていて、きちんとサポートされているかチェックすることが大切です。
ナイトブラ選びはココをチェック!
横流れ防止機能があるか
就寝時のバストをサポートするには、横(脇側)に脂肪が流れるのを防止する機能が必要です。
そのためにはアンダーバストとサイド部分の双方からバストを支えなければなりません。
アンダーバストはパットとアンダーベルトが支えることになりますが、サイド側のサポート力に優れた構造(脇高のベルトやサイドテープなど)になっているものを選びましょう。
クーパー靭帯保護機能があるか
クーパー靭帯は、上胸部の鎖骨やその下にある深筋膜からバストを懸垂しています。
クーパー靭帯を就寝時の寝返りなどから保護するには、バストだけでなくバストの上周辺の広い範囲をサポートすることが必要です。
クーパー靭帯をサポートするための機能が付いているものを選びましょう。
伸縮性が優れているか
伸縮性が優れているかは、着用感に大きく影響します。
就寝時はサポート力が強すぎても不快感があり睡眠を妨げます。
ナイトブラはソフトな着け心地でもしっかりサポートができるのがベスト。
十分な伸縮性があるかをチェックして選びましょう。
肌ざわりが優れているか
チクチクするレース素材や肌に合わない素材はナイトブラに適していません。自分の肌に心地よく馴染む素材かを確認して選びましょう。
また、就寝時は多くの汗をかくため、毎日の洗濯にも型崩れしないようなシンプルなつくりのブラがおすすめです。
「レースが可愛いから…」といった選び方はおすすめできません。
最後に
近年では、ナイトブラを着用することが当たり前のようになってきており、さまざまなナイトブラが登場しています。
しかし、ナイトブラなら全て同じ効果があるわけではありません。
着用感と機能性を見極めて選ぶことが大切です。
そして自分に合ったナイトブラを着用し続けることで、「少しずつバストを育てる」といった意識を持つようにしましょう。