ブラジャーのワイヤーが痛いのは何故?原因と対策・注意点などを解説

ブラジャーはワイヤー入りのものが主流になっていますが、ワイヤーが部分的に肌にあたり痛みを感じることはないでしょうか?

私はお客様のブラジャー選びのお手伝いさせていただいておりますが、「ワイヤーによる痛み」はよくあるご相談のひとつです。

今回はご自分に合ったブラジャーを選んでいただくために、ブラジャーのワイヤーにフォーカスして、痛みの原因とブラジャー選びや着用時のポイントなどを解説します。

ブラジャーのワイヤーで痛くなる5つの原因

ブラジャーのワイヤーが接触することで痛みを感じる主な原因を以下に挙げてみました。

カップのサイズが合っていない

バストのフロント内側にワイヤーにあたって痛いという人は、カップのサイズが合っていないことが原因です。

ワイヤーはバストの底辺に沿っていて、バスト全体がしっかりカップに包み込まれることが理想です。
ブラジャーのカップよりもバストがはみ出ている場合などは、バストの内側にワイヤーがあたり痛みを感じるようになります。

バージスラインとワイヤーの形が合っていない

ワイヤーのあたる両脇部分や中央部分(バストの谷間)が痛くなる人は、カップの幅とバージスラインが合っていないことが原因です。
ワイヤーブラを選ぶ際に最も注意したいのがこのバージスライン。

女性の骨格は丸胴タイプ(筒形)平胴タイプ(楕円形)があります。
丸胴タイプの女性は体の前後に丸み(厚み)がありバージスラインが狭く、平胴タイプの女性は体に厚みがなくバージスラインが広くなります。

ブラジャーのワイヤーで痛くなる人は必ずフィッティングしてから購入しましょう。
アンダーバストのサイズだけで購入するとワイヤーがあたって痛くなるなどの失敗につながります。

洗濯や経年によるワイヤーの変形

ワイヤーの変形によって、バストにワイヤーがあたり痛くなることもよくあります。
中にはバストではなく二の腕の内側がカップ上部のワイヤー先端にあたり、痛いという人もいますが、これは本来バストの脇部分に沿っているワイヤーが外側に変形してしまったためです。

ブラジャーは、バストの形を包み込むように立体的に作られているため、洗濯などによって型崩れしないように注意しなければなりません。
ブラジャーの洗濯は、手洗いをして陰干しが基本。手洗いでも激しい洗い方(もみ洗いや掴み洗いなど)はワイヤーが変形する可能性があります。

また、きちんと手洗いし上手にお手入れしていても、ブラジャーが古くなると全体的に形が崩れていきます。
1年以上着用したブラジャーで痛みが出た場合は、そろそろブラジャーの寿命だと考え、買い換えをおすすめします。

胸骨や肋骨が出ている・左右のバストの大きさが違う

胸骨や肋骨が普通の人より少し出ている場合は、ワイヤーの先端が骨にあたり痛くなることもあります。
その場合はブラジャーの形やタイプから見直す必要があります。

また、女性のバストは左右対称とは限りません。
左右のバストの大きさや形が違うことによって、片方だけがワイヤーにあたって痛いということもあります。大きさが異なる場合は大きい方にカップサイズを合わせ、片方のバストはパットで補整するようにしましょう。

アンダーの位置が違う

ブラジャーは正確な位置に付ける必要があります。
アンダーベルトの位置が低めの人は、フロントのワイヤーの上端がちょうど肋骨にあたって痛くなったり、アンダーの位置が上過ぎる人は、脇の部分が痛くなったりします。
普段何気なく付けているブラジャーですが、今一度ブラジャーを付ける位置が正確かチェックしてみましょう。

ブラジャーのワイヤーは必要!?ワイヤーの役割とは?

食生活の欧米化に伴い、日本人女性の体格も以前とはかなり変わってきています。

因みに私の若い頃(数十年前とだけ言っておきます)の女性はCカップといえば大きいバストというイメージでした。
それが今やC〜Dカップは標準。Eカップ・Fカップの人も少なくありません。

女性のバストの発達は大変良い事ですが、バストのほとんどが柔らかい脂肪層でできているため、大きいほど下垂しやすいという問題があります。

ブラジャーのワイヤーは、布地だけでは支えきれないバストの重みをアンダーの位置でしっかり支えることと、ワイヤーの中にバストを収めることによって形を整えるという2つの役割を担っています。

これによってバストの下垂を抑制したり、既に下垂したバストを持ち上げてきれいな形に見せたりすることができるのです。
特にバストの大きい人にはワイヤーは必要なものでした。

しかし、最近はメーカーの工夫や技術によって、ノンワイヤータイプでも支持力や補整力の優れたものが出ています。
どうしてもワイヤーが体型や体質に合わないという人は、ノンワイヤーブラを試してみてはいかがでしょうか。

ワイヤーブラを選ぶときや着用の際に注意したい3つのポイント

ワイヤーブラを選ぶとき、また着用の際には以下のポイントに注意しましょう。

自分の骨格を知り、骨格にあったタイプのブラを選ぶ

「ワイヤーで痛くなる原因」でもご紹介したように、ご自分のバージスラインに合ったブラ選びが大切です。
そのためには、まずご自分の骨格を確認してみましょう。

比較的肩幅が広い・横から見て体の厚みが薄い・バストを寄せて集めても谷間ができにくいといった人は平胴タイプ(バージスラインが広い)です。
また、比較的肩幅が狭い・横から見て体に厚みがある・バストが中央によって見えるという人は丸胴タイプ(バージスラインが狭い)。

平胴タイプの人は、ワイヤーの円周が広めで、ブラジャー中央部分のワイヤーの位置が低い(L字ワイヤーブラなど)ものを選びましょう。
丸胴タイプの人は日本人に多いタイプなので、豊富な種類の中から選べますが、ワイヤーの円周が広いものはバストが広がって見えるため注意しましょう。

理想のバストサイズにこだわらない

「理想のバストは○㎝の○カップ」などと巷でいわれることもあり、理想のサイズやカップに縛れている女性がいるのではないかと思われます。

私がフィッティングをさせていただいたお客様の中にも、正確なサイズを測ってお伝えすると、「そんなはずはない」と怒り出す人がいらっしゃいました。
気持ちはとてもわかるのですが、理想のサイズのブラを着用しても理想のバストサイズにはなりません。
それどころか、痛みや肩こりなどで体調を崩すことにつながります。

女性の美しさは健康と共にあります。

理想のサイズにこだわらず、正確なサイズを受け入れ自分に合ったブラジャーを選びましょう。

バストの位置を無理に上げない

鎖骨の中央から左右の乳首までと、左右の乳首を結んだ線を描き、これが正三角形であれば「バストの黄金比」と呼ばれ、理想的であることはよく知られています。
しかし出産や子育てを経て、ふと気付けば体型がかなり変わっていてバストも垂れてしまったと感じる女性が多いと思います。

バストアップのために、黄金比の正三角形を目指し、ストラップをきつくして無理にバスト位置を上げている人を見かけます。
間違った位置でブラジャーを付けるデメリットはワイヤーによる痛みの発生にとどまらず、姿勢が悪くなったり肩こりにつながったりなどの弊害が発生します。

女性は年齢に応じた美しさがあり二等辺三角形でも十分です。自分に合ったブラジャーを正しい位置で着用しましょう。

手前味噌ですが、ラディアンヌのブラは元からバスト黄金比の正三角形に仕上がるように設計されています。無理にストラップやアンダーをきつくしなくても、自ずとバストはぎゅっと上、中心に寄せ上がり、黄金比率の正三角形が完成します。

最後に

女性は一人一人顔が違うように、バストの大きさや形も千差万別です。
そのため本当に自分にピッタリ合ったブラジャーを見つけるのはなかなか難しいものです。

さらに、自分のサイズやブラジャーに対して、誤った思い込みが原因かもしれません。

例えば、「私は絶対〇㎝の〇カップ」「ブラはきついくらいでないと補整力がない」などと思っていないでしょうか?

サイズは合っているはずなのにいつもワイヤーで痛くなるという人は、プロのフィッターさんや専門スタッフに相談することを、是非おすすめします。

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