20代でも胸は垂れる?!胸の下垂を防止する方法とは

私たちの胸は日々変化をしていきますが、その変化のなかには好意的に受け止めることが難しいものもあります。

そのうちの一つが「バストの下垂」です。バストの下垂は通常、ある程度年齢を重ねてから起きるものですが、20代という比較的若い世代でもバストの下垂が起きる場合もあります。

今回はバストが下垂する原因と対策について考えていきます。

通常、バストはある程度年齢を重ねてから起きる

バストの下垂を引き起こすもっとも大きな原因は加齢です。

胸のハリを保つためには、「コラーゲン」が必要不可欠です。

しかし年を重ねると、体内のコラーゲン生産量が落ちていきます

このためハリのある肌を保つことが難しくなるのです。

また、バストを支えて美しいかたちを保つためには「クーパー靭帯(じんたい)」の働きが必要不可欠なのですが、このクーパー靭帯もバストが上下左右に振られたり重力の影響を受けたりすることで、切れたり伸びたりしたりしてしまいます。

また、バストを支えている胸筋も加齢により痩せていきます。

さらに、「閉経」を迎えると女性の体は大きく変わります。

美しいバストの維持には「エストラジオール」という女性ホルモンが関係しているのですが、このエストラジオールは閉経すると分泌量が衰えていきます

その代わりを務めるのが「エストロン」なのですがこれは副腎から分泌されるものであり、エストラジオールよりもずっと穏やかな効き目しか持ちえません。

また、バストの発達はもともと「子どもに母乳を与えるため」に起きるものですから、閉経を迎えることで乳腺はその役割を終えたと判断されます。

不要になった乳腺は脂肪へと変化し、バストは柔らかく、型崩れがしやすくなります

これらの要因が複雑に絡み合って、「年を取ったら胸が下垂した」という現象がみられるのです。

ただ、20代であってもすでに胸が垂れてしまうケースもあります。それについて考えていきましょう。

20代からでも胸の下垂が起きるワケ~妊娠によるもの

20代前半で問題に感じるほどはっきり「胸が垂れた」という人は、妊娠~出産~授乳~卒乳を迎えた人が多いかもしれません。

妊娠した場合、乳腺は著しく発達します。

乳児の栄養源となる母乳をたくさん生産し、効率よく栄養を与えていかなければならないからです。

妊娠~出産~授乳の時期は、バストが、もっとも短期間でもっとも大きくなる時期だといえます。

バストは思春期あたりでも育ちますが、数か月で急激に大きくなるのは妊娠~出産~授乳のタイミングです。

このときには、バストのサイズが2カップ以上大きくなることも珍しくありません

このバストの急成長は、女性ホルモンの働きによるものです。

妊娠~出産~授乳の時期はもっともよく女性ホルモンが分泌される時期であり、バストが育つのも女性ホルモンの影響です。

ただ、女性ホルモンの分泌量は徐々に落ち着いていきます。また大きくなったバストは子どもに母乳を与えるために発達したものですから、子どもの成長に従い徐々に元のサイズへと戻っていきます

単純に「元のサイズに戻るだけ」ならばあまり問題がないのですが、このときには別の問題が起こります。

それは「クーパー靭帯の伸び」です。

上でも述べたように、クーパー靭帯は胸を支えるために非常に重要な部位です。

このクーパー靭帯は、大きく育った胸を支えようとします。

しかしクーパー靭帯はそれほど伸縮性のあるものではないため、バストの重さによって伸びたり切れたりしてしまうと二度と復活・修復しなのです

授乳を終えた胸が徐々にもとのサイズに戻っていっても、クーパー靭帯が伸びきってしまうと元の状態に戻りません

伸びたり切れたりしてしまったクーパー靭帯は、伸びきった状態で残ることになります。一度膨らませた風船から空気を抜いても、表面が元の状態には戻らないのと似ています。

このため、若い人であっても、妊娠~出産~授乳~卒乳を経ることで、胸のハリが失われて垂れる可能性があるのです。

これを完全に避けることはできません。

乳児を育てることには「バスト」が関わってくるものですし、またこれは否定的にみるべき事柄でもありません。

ただ、急激なダイエットでも同じようにバストが下垂してしまうことあります

こちらについてはある程度自分でコントロールすることができますから「運動を組み合わせてダイエットをしていく」「徐々に体重をおとしていく」などの、無理のないやり方を意識するとよいでしょう。

20代からでも胸の老化自体は始まっている

20代も後半に入ると、より一層「胸の垂れ」を気にする人が出てくるかもしれません。

バストの状態変化は閉経のあたりが一番わかりやすいでしょう。

しかし実は、バストの肌の老化は20代半ばからすでに始まっているとされています。

顔の肌と同じように、25歳を一つのターニングポイントとして、徐々にバストが変わっていくのです。

また、この時期は非常に環境変化の大きい時期でもあります。

上で述べたように、妊娠~出産~授乳~卒乳という変化を経験する方もいますし、仕事が非常に忙しくなって睡眠不足に陥る人もいます。

結婚して環境が変わったことに多大なストレスを感じる人もいます。

さらに、「きれいになりたい!」ということで過剰な食事制限をするダイエットに取り組む人もいるでしょう。

これらはすべて胸の垂れを招く原因となります。

人は眠っているときに体を成長させたり癒したりするため、睡眠不足が続くと健康状態が損なわれ、バストの受けたダメージがそのまま残りやすくなります。

またストレスは健康を阻害する大きな要因のうちの一つです。血行も悪くなりますし、体を老化させる要因となりえます。

そして過激なダイエットを行えば、バスト部分に栄養や酸素がいきわたりにくくなります。

栄養が足りない状態だと、人の細胞は若々しくいることが難しくなります。

胸の下垂には個人差があり、その原因も「睡眠不足だけが原因だ」「ダイエットだけが原因だ」と断言できるものではありません。

多くの原因が複雑に絡み合っていることもあるからです。

ただ、これらの原因を一つずつつぶしていくことで、垂れにくい胸をつくることは可能です

まずは睡眠時間をしっかり確保しましょう。

寝室の環境を見直して、良質な睡眠を得られるように調整してください。

また、ストレスから完全に身を守ることはできませんが自分自身のリラックス方法を確立することでストレスを軽減できます。

のんびり読書をしたり音楽を聞いたりするのが、代表的なリラックス方法だといえますし、睡眠はもっとも手軽なストレス解消法のうちの一つです

ダイエットを行う場合は、「しっかり食べて、しっかり運動すること」を意識してください。

運動をすることで胸筋がつきますし、ウエストなども引き締まります。

胸の型崩れや下垂を防止するだけではなく、ボディメイクにも役立つのです。

ブラジャーのことも見直して

もう一つ、重要なのが「ブラジャーの見直し」です。

ブラジャーは、クーパー靭帯を支える手助けをするものであり、胸の下垂を防ぐためのアイテムでもあります。

自分に合ったサイズのブラジャーを、用途によってきちんと使いわけていた場合、バストの下垂が起こるリスクは大きく減ると考えられています

ただ、胸のサイズというのは変わるものですから、定期的に測り直して現在の胸のサイズを的確に把握するようにしてください。

また、用途別でブラジャーを使い分けることも大切です

昼間は足側に対して胸が引っ張られることに対抗できるブラジャーを選ぶべきですし、夜寝るときには「寝返り」に対応できるブラジャーを選ぶべきです。

また、運動をするときは胸が激しくゆれますから、クーパー靭帯をしっかり保護してくれるスポーツ用のブラジャーを使う必要があります。

一度垂れてしまった胸を、「効果が確実に実感できるやり方で」「速効性を持って」治すことができるのは、美容外科手術しかありません。

バストケアマッサージや食事による対策、ブラジャーの見直しなどはどうしても「予防」の意味合いが強く出るものですが、20代の胸が垂れていく可能性を低くすること自体は可能です。

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