私たちの体型は、日々変化していきます。
体重が変わることもあれば、体重自体は変わらなくても脂肪と筋肉の比率が変わっていくこともあります。
このように変化していく体型をしっかりサポートするためには、自分の体の状態を把握し、そしてそれに合った下着を選んだりライフスタイルを見直したりすることが重要です。
私たちの体は、年齢によっても変化する
「体型の変化」というと、多くの人が体重が増えたことや減ったことを思い浮かべることでしょう。
これもたしかに間違いではありません。体重の増減は、もっとも分かりやすい体型の変化です。
ただ、これとあわせて考えたいのが、年齢による体型の変化です。
私たちの体は、10歳前後から少しずつ変わり始めます。
初潮を迎える1年ほど前からバストが膨らみ始め、3~4年をかけて徐々に成長していきます。
この成長はしばらく続くことになります。そして20代の前半のころには、女性の体が完成してピークを迎えます。
そして25歳~30歳くらいの時期から、徐々に老化が始まっていきます。
多くの場合お肌の曲がり角と表現される変化であり、この時期から胸や顔の皮膚の状態が少しずつ変わっていきます。
個人差はあるものの、30代の後半からは特にこの「変化」が分かりやすく現れ始めます。
筋肉や体力が少なくなったり、ダイエットをしてもなかなか効果が現れなくなったり、毛穴が目立ちやすくなったり肌からハリが失われたりします。
そのあと閉経を迎えると、女性の体はさらに変化します。
女性の体を支えていたエストラジオール(女性ホルモンの一種で、作用が極めて強い)の分泌量が著しく減り、体型が大きく変わります。
またこの時期には、更年期障害と呼ばれるさまざまなトラブルも起きやすくなります。
「若いころから体重は変わっていない」という人であっても、この加齢による変化によって体型が変わっていくのです。
脂肪、特に脇肉がつきやすくなる
この加齢という現象をバストという観点から見た場合、多くの人は「胸のハリが失われた」「胸がしぼんだ」「胸が垂れた」という老いを感じることになるでしょう。
それ以外にも、「今までは脇の方にはお肉はほとんどなかったけれど、脇肉が目立つようになってきた」と感じる人もいるでしょう。
脇肉がついてしまう原因はさまざまですが、以下のように解説できます。
筋肉量が低下するため
私たちの体は年を重ねることで、筋肉量が減り脂肪が増えるという特徴があります。
筋肉がやせていき、脂肪がつきやすくなるのです。
脂肪がつきやすくなるのは脇肉に限った話ではなく、全身に対してもいえます。
また、筋肉は脂肪よりも効率よくカロリーを消費するという特徴がありますが、筋肉が衰えることによってカロリーを消費することも難しくなっていきます。
この結果、若いころと同じだけのカロリーをとっていても、脂肪として体に溜めこまれやすくなります。
肥満は脇肉を作り出すもっとも大きな要素ですから、このような変化によって脇肉が目立ちやすくなるのです。
もちろん、若い人であっても脂肪がついている人の場合は脇肉が発生します。
クーパー靭帯が損傷するため
バストのかたちが変わることで、脇に脂肪が流れやすくなるという話もしておかなければなりません。
女性の胸は、10パーセントの乳腺と90パーセントの脂肪で構成されています。
そして脂肪は非常に柔らかく、そのままでは流れて行ってしまったり型崩れをしたりしてしまいます。
それを防止しているのが、胸筋やクーパー靭帯です。
胸筋は、上でも挙げたように、加齢とともにやせていくものです。
また胸を包み込んで支えているクーパー靭帯は胸が動くことで切れたり伸びたりします。
このクーパー靭帯は、妊娠や急激なダイエットによっても変化します。
一度胸が急激に大きくなるとクーパー靭帯もそれに伴って伸びるのですが、その後に胸が小さくなっても、クーパー靭帯はのびたままです。
クーパー靭帯が切れたり伸びたりすると、バストは支えを失い、型崩れを起こします。
そのもっとも代表的な例がバストの下垂であり、バストが脇に流れていくことだといえます。
長く生きているということはそれだけクーパー靭帯の損傷する機会も多かったということですから、加齢によってこのような事象が起きる可能性も当然高くなります。
筋肉が落ち脂肪がつきやすい体になる、クーパー靭帯が損傷する、これらの原因によって胸の形は大きく変化します。
筋肉が落ちて脂肪がつきやすくなることで脇肉が生じやすくなりますし、クーパー靭帯が損傷することで胸の肉が脇の方に流れやすくなります。
これらの事情で「年を重ねた体」は若いときに比べて脇肉が生じやすくなるのです。
脇肉が気になったら、ブラジャーの買い替え時かも
運動を行うことやライフスタイルを見直すことで、体の老化速度を遅らせることはできます。
しかし、老化そのものを止めることはできません。年を取っていくこと、つまり体が変化することは、生きている以上当然のことだからです。
また年を重ねることによる変化は、決して疎んじられるべきものでもありません。
ただ、「できるだけきれいなボディラインを作りたい」「若々しい体つきを作ることは、自分の自信にもつながる」と考える人も多いものです。
そのような人におすすめなのが、ブラジャーの見直しです。
世の中にはたくさんのブラジャーがあり、それぞれ個性があります。
そのメーカー(ブランド)でしか作り得ない個性的なデザインを前面に押し出しているブラジャーもあれば、着け心地の良さを最重視したブラジャーもあります。
スポーツ用や授乳用など、それを必要とする人のために作られたものもありますし、夜の寝返りからバストを守るために作られたナイトブラもあります。
これらはどれが良い・どれが悪いといえるものではありません。
ただ、「脇のお肉が気になり始めた」「脇肉のせいで背中にできた段差を解消したい」と考えるのであれば、ブラジャーの買い替え時かもしれません。
今まで使っていたブラジャーでは体型をカバーできなくなった結果、脇肉やお肉の段差が生じるからです。
そして、脇肉に悩んでブラジャーの買い替えを考えている人におすすめなのが、機能性ブラジャーに分類される脇肉対策用ブラジャーです。
脇肉対策用ブラジャーの特徴とは?
脇肉対策用ブラジャーとは、その名前の通り、脇肉の処理に困っている人のために開発されたブラジャーです。
呼び方は各メーカー(ブランド)毎に様々ですが、「脇高ブラジャー」や「脇やせブラジャー」といった名称が多く、下記のような特徴があります。
胸の脂肪を胸前面に留めるキープ力
脇肉対策用ブラジャーはベルト部分を広くとることで、脇肉をバスト部分に寄せて上げることができます。
ベルト部分の広さに応じて、背中側のホックが3〜6段になり、一般的なブラとは異なるデザインになります。
脇肉をバスト部分に持ってきてバストの脂肪に見せる力
バストの脂肪が脇の方に流れて行ってしまうのを防止し、胸の中央部分で押しとどめることもできます。
通常のブラジャーだとはみ出てしまう脇肉も、脇肉対策用ブラジャーを使えばきちんとカップの中に収めることができます。
胸の脂肪をキープし、脇肉をバストに持っていく効果があるため、胸を大きく見せることも可能です。
「脇肉をすっきりさせると同時に、胸を大きく見せることも徹底したい」ということであれば、パットの使用もオススメです。
背中が段になってしまうのを防ぐ力」があります
一般的なブラジャーのホックは1〜2段のことが多く、ベルト部分が細いぶん体に食い込みやすくなっています。
加齢を重ねて柔らかい脂肪がついた体には、簡単に食い込んでしまい、段差ができてしまうのです。
一方、脇肉対策用ブラジャーは見ベルト部分が広くとられていますので、体に対する圧力が分散され、一般的なブラジャーと同じサイズでも食い込みづらくなっています。
脇から背中にかけて幅広くカバーできるので、上半身をスッキリと見せることができるのです。
脇肉対策用ブラジャーで後ろ姿をスッキリと
肥満による脇肉はともかく、加齢による脇肉の発生を完全にとめるのは難しいものです。
しかし脇肉対策用ブラジャーを使うことで、この悩みを払拭することが可能です。
脇肉対策用のブラジャーは、気になる脇肉を目立たなくさせ、バックスタイルを美しく見せることができるのです。
脇肉が気になり始めたのならば、今まで使っていたブラジャーをやめて、脇肉対策用ブラジャーに切り替えることをおすすめします。
また、脇肉対策用ブラジャーは機能性ブラジャーではありますが、多くの需要があり多くのメーカーが開発していることもあって、比較的安価で購入することもできます。
物にもよりますが、なかには1000円を切る価格で販売されているものもあります。
1枚買ってみるとよいでしょう。